これが、あたしの彼氏です。【完】



「で、聞きたい事って何?」

「あ、うん。あのね、えっと」

「うん」


やっぱり少し緊張してしまう。物凄く知りたいのは嘘ではないけれど、それでも少し聞くのが怖い。
あたしは手と唇を震わせながらも、勇気を振り絞って口を開いた。



「あ、あの…ね、絢さんって人の事なんだけど……」


あたしが小声でそう言うと、蒼稀君は不意にお茶を飲んでいた手をピタリと止めて、何故かあたしをじっと見つめて来た。


「……え、」

「…………」

「…絢……?」

「……う、うん」

――――蒼稀君もだ。蒼稀君も矢沢君と同じで顔色を一気に悪くして聞かれちゃまずいみたいな表情をする。

そんな蒼稀君の態度に、また胸がモヤっとする。
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