Blue Spring
誰もいない教室に残った。

既に泣きそうな実帆。

私が座ってる机とは背を向けて、実帆も机に座った。

「面談で言われたこと、色々考えた。

先生の言い方はイラついたけど、正し
かった気がする。

私のせいで奈央も真莉も酷い事言われ
た。

迷惑かけられない。これ以上。

それが奈央たちから離れた理由。」

何も考えなかった。

でも口が勝手に動いた。

「何言ってんだよ!」

口の悪さがつい出てしまう。

「そんなことで離れたの?

迷惑だなんて、そんなこと思ってない
よ」

「でも…」

「むしろ実帆が一緒にいてくれないこと
の方が、迷惑」

その瞬間、実帆の目から涙が溢れた。

私も気がつけば泣いていた。
< 7 / 10 >

この作品をシェア

pagetop