【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀


食堂には、もう由香里さんが座って食事をしていた。


私の姿を見ると


「待ってたわよ~。」と手をふるから小走りで隣に座った。


「はい。お疲れ様でした。」


由香里さんのグラスにビールをついだ。


私たちの前にも食事が並べられグラスも置かれたので


榎本さんを見るとニコッと笑ってビールを手渡してくれたので


「ありがとうございます。」とお礼を言って隼のグラスにビールをついだ。


私のグラスにもついでもらい


「お疲れ様。」とグラスを合わせた。



「結衣ちゃん。三浦にセッタは渡せたの?」


笑っている由香里さんに


「当然です。」と答えれば


「三浦の名前を叫んだ?」なんてクスクス笑い


「あのですね…叫ばなくても現れるからスーパーマンなんですよ。でも、今日は探そうとしたので少し考えました。」


「それでどうしたの?」


「どうしようか悩んでいたら現れました。あはははは。」



由香里さんの楽しそうな笑い声を聞きながら


ちーちゃんから聞いた由香里さんのしたであろう苦労を思うと


こんなにも優しく温かい環境に置いていただいていることに本当に感謝した。


一生かけて恩返しをしなければいけないと思う。



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