なんで私が芸能人ッ!?








****************放課後、校門にて************************************








俺は、放課後になって校門の前にいた。
勿論、矢城りまを捕まえるために。







女に見つからないように校内はやめたのに、校門の前にいちゃ変わんないとは思ったがここにした。








そもそも、学校を離れたら接点が無い。
だから本を片手に読書してますアピールをして、矢城りまが来るのを待っていた。









……………………………………………!!!!!!








やっと来た。






俺は矢城りまが校門を出た瞬間、そいつの腕をつかんで俺の車まで引っ張って行く。
…………この際、悲鳴が上がっているのは無視する方向で。





一瞬だったし、俺が顔を隠すようにして連れていったから矢城りまの顔は周りに気づかれてないはずだ。
だからこいつにも迷惑はかからないだろう。







そして着いた、俺の車の前。







ここは学校からそう遠くないが、あまり使われてないだろう道でほとんど人が通らない。
人に見られると一々面倒なことになる。
だけど、女達もとくに追ってきてはいなかったし、大丈夫だ。







さて、こいつには車の中に入ってもらおーーー………







ん?
なにやってんだ、こいつ。







手を振りほどかれそうな感覚があり、手を見てみる。
すると、懸命に手を振りほどこうとする矢城りまと、その手が見えた。







こいつ、馬鹿か?
男と女だぞ?こんな力の差があって振りほどけるわけ無いだろ。
それでもこいつは懸命に、手を振りほどこうとしていた。









…………………やべぇ、可愛い。






は?なに思ってんだ、俺。
可愛い?こんな地味子が?
地味子に惹かれるとかあり得ねえよな。








…………………………









まだ腕を振る矢城りまをちらっと見る。








~~~~くそっ、んな懸命にやってっから可愛いとかおもっちまうんだよ!








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