なんで私が芸能人ッ!?



しかもね?


ここには脚本になりそうな本がいーっぱいあって(ほら、図書室だから?)


まさに演技の練習にもってこいなんです!!



そ・れ・でっと…



今日私が演じるのははじめの一歩という本でして、なんと役作りを終えてきました~♪


いや、一人演技だからさすがに役作りをしなきゃできないんですよ。


はじめの一歩は小説で、一樹って女の子が成長していく的な物語。
…それじゃあ始めます。


私は、一樹……!!!
勝ち気で、誰のことも信じない少しわがままな女の子。


「なぁに、文句あるの?」


私はいじめている女の子が目の前にいるかのように、顔をのぞきこむ。
女の子は無言のままこちらに怯えた顔をむける。


「声を出してくれなきゃわかんないんですけどー?あなたの口はなんのために付いているんですかぁ」


女の子は、なお無言のまま。
そしてやはり、震えた状態でいるのだ。


「………喋れっていってるだろーがっ。黙りコクっててムカつくんだよ!!!!」


そうして私は女の子を強く転ばせるように押し、あるいっていった。



キーンコーン…



「やばっ、予鈴なった!片付けないと…!」


っていっても授業まで10分あるけどー。
私はもとの自分に戻って片付けをはじめた。


あ、予鈴なるまでの台詞は全部一樹のだよ?
押す動作とかもしてたけど、一人演技なんで実際に人は押せてないんです…。




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