なんで私が芸能人ッ!?
ーーーー痛っ……くない!?
そういえば誰かに抱かれてる感覚があり、つい潤んでしまった目で上を見上げる。
あれ、メガネは?ってか、そんなことよりこれ先輩!?
間近に先輩の整った綺麗な顔があってつい顔が赤らんでしまう。
「せ……先輩!?なんで……。」
ん?なんか先輩も顔赤くない?
「おい、なんでじゃねーだろ。
っていうか、お前が入ってて良いって言ったんだろ?」
「だ、だって私なんかを助けるとか……しかもお姫様だっこ………。」
そう、私は絶賛お姫様だっこされ中なのでした。
なんで叫ばなかったかって?
メガネとかだっことか先輩とか驚くことが多すぎてもはや驚けないんですよ、逆に。
「私なんか、でもじゃねーよ。
お前は今日からデビューする、俺が認めた芸能人なんだ。
お前、今日から私なんかって使うの禁止。」
「えぇ!?」
言わないでいる自信全くないんですけど……。
でも……俺が認めた芸能人か。
「それよりお前、この状況でまず俺に言うことは?」
「ご、ごめんなさい……!」
あ、謝るの忘れてたよ。
「ちげーよっ!!」
えっ!?違うの!?
えっと、えっと……。
「あ!!ありがとうございますっ!?」
「ぶっ、だから疑問系にしてんじゃねーよ。」
な、なんか笑われた……。
けどまー、あってるってことだよね?
「本当に、ありがとうございました。
………それで、もうおろしてもらっても良いですか?」
「…………嫌だって……言ったら?」
「ふぇっ!?」
予想外の言葉に、たぶん顔真っ赤。
だって、声もなんか(絶対わざと)かすれた声出して色っぽいんだもん。
先輩ってこんなキャラだっけ?ってかキャラなの?
そりゃ、顔が良いから様になってるし、やり慣れてもいるんだろうけど。
「ぶふっ………!!何真に受けちゃってんの?
顔真っ赤だし。はい、おろしますよ~。」
てか超むかつくんですけど……。
バカにされた感満載。
「別に……真に受けたワケじゃありません……。」
ちょっとした嫌みを小声で先輩におろしてもらいながら言った。
「ふ~ん、じゃあどんなワケ?」
うわっ、地獄耳!!
「なんでもないです。
っていうか先輩キャラ変わってません?」
「それが?」
「やめたほうがいいですよ、絶対。」
「どうかな。」
「………。」
「ま、そんなことより早く行くぞ。
遅れたらりまのせいだからな。」
はっ!?
半分は先輩のせいでしょ!?
そう思いつつも面倒なので口には出さず、車に乗った。
面倒なキャラだけど、緊張がほぐれて良かったかな。
「あっ、メガネ!!!」
叫んで先輩に車を止めてもらって、メガネをとってきて車を出したとさ。
それから……ありがとうございます、先輩。
認めたって言ってくれて。