なんで私が芸能人ッ!?
…………ん?
下げた頭になんか違和感。
上を見ると、やっぱり先輩が頭をなでなでしてた。
なんか、先輩の手になでてもらうの好きかも……。
って変態か!!
「うわ~、りまちゃん彼氏を差し置いてラブラブモード?酷いなぁ……。」
私がちょこっとだけ先輩の手に癒されてる?と口をはさんできたのは相崎くん。
……っていうか、
「相崎くん……その関係は役の中だけでしょ?」
「え?俺はプライベートでも大歓迎だよ?」
「いや……、冗談よそうよ。」
「冗談じゃないって~。ね?マネージャーさん?」
なんで先輩にふるのかなぁ。
「…………りま、そろそろ5分たつぞ。」
ってなんで先輩も不機嫌に対応しちゃうかなぁ。
平和におさめようよ。
「えー、無視しちゃうの?」
「お前も撮影だろ?」
「つまんないなぁ。はいはい、わかりましたよっと。」
あー、やっと去ってった……。
けどさぁ、なんでそんなに相性悪いんですかね。
たった一言二言言葉を交わしただけなのに。
「おいりま、お前も行った方が良いんじゃないか?」
「はぁい。」
「その間の抜けた返事はなんだ?」
「はいー。」
もー、不機嫌だからって怒らなくて良いのに。
「あーあ、折角さっきのりまの演技見てた人の表情教えてあげようと思ったんだけど。
お前は興味ないよな?反抗期真っ盛りだもんな?」
「えっ………。」
聞きたい。
「………聞きたい?」
「いや、それはもうぜひ。」
「もちろん、ただでとは言わないよな?」
「………は?」
どゆこと?
「あんな反抗的な態度とるやつにたたで教えてやるわけないだろ?」
えー………。
「じゃあ何をしろと?」
「………これから芸能生活を送るなかで、何かあったらすぐに俺に言うこと。」
「そ……そんなことで良いんですか?」
「お前にとっちゃそんなことでも、ねーんだろ?
どーせ、家のことだって俺に話すまで誰にも言ってなかったくせに。」
うっ………。
「わわ、わかりました!!
それで、反応はどうだったんですか?」
「………皆、絶句してたよ。」
「え……そんなにひどかったんですか?」
そこまでダメとか落ち込むんだけど。
「逆だよ逆。」
ぎゃ、逆……?
「お前の演技に圧倒されてたんだよ、バカ。」
「うそ……。」
最後のバカは余計だけど……。
「本当だ。だから、次も自信をもってやってこい。」
「~~~っはい!」
「よし、いい返事だな。」
「おーい、りままだかー?」
あ、監督が呼んでる。
私は、カメラの前へと走った。
………にやける顔をおさえながら。