ポーカーフェイス
「っはぁ……はぁ…はぁ…」
頭がガンガン痛い。
頭痛がする場所を押さえながら、起き上がる。
「っつ…」
置時計に目をやれば、時刻はすでに日付が変わっていた。
気持ち悪ぃ…。吐き気がする。……今度、病院行ったがいいか?
とりあえず、何か飲み物をと台所へ向かう。
冷蔵庫を開けるも、中身はキムチに、賞味期限切れの牛乳がヨーグルトと化した固体、もやし…などなど。
飲めるような物はない。
「牛乳、ヤベェだろ…、これ。…てか、牛乳か?」
臭いを嗅げば、まるで納豆のような異様な臭いが鼻を衝く。
「うっわ、くっせぇ!!」
そのまま、ゴミ箱行き。
「俺、マジでA型だよな…」
右手首の脈をジィっと見つめるが、その青筋に流れる赤い液体は、几帳面でしっかり者に流れるそれだろう。
あー、水でいいか……。
水道を捻り、カルキが溶けた水をコップに並々注ぐ。
「んぐ……っ…っはぁ」
手の甲で口の周りを拭う。
寝巻が汗で体に引っ付いて気持ちが悪い。
「シャワー…浴びっか」
時計に目を一瞬だけ配ってから、バスルームへと向かった。