大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
会社に帰り、その髪留めをした私は、オフィスの中へ。

「どうしたの、その髪留め?可愛いわね」

美鈴の言葉に、笑顔を浮かべた。


「ちょっと・・・いただいたの」

「…誰に?」

「…博さん、に」

「・・・え、エ~?!」

沢山の社員がいるにもかかわらず、美鈴は大きな声を上げた。

「シ~!声が大きい」

「・・・・」


私の言葉に、辺りを見回した美鈴は顔を真っ赤にして

デスクに腰かけた。

「・・・何で、もらったの?」

「前に、お茶をあげたって言ったでしょ?そのお礼だって」

「へ~・・・ふ~ん・・・」


私の言葉にそんな事を言いながら、美鈴は、ニヤリと笑っていた。

「…でもね、失恋したみたい」

「?!!」

この言葉には、驚きすぎて、言葉を失っていた美鈴。

私は笑顔で悲しい気持ちを隠した。


「もう、聞きたいのに…今日は、

夜に、お客様の所に行かなきゃいけないの。

聞きたい聞きたい聞きたい・・・」

美鈴は呪文のように答えた。
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