大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「指示通り、しっかり出来てるな。片付けが済んだら、

帰るぞ」

「はい・・・・あ!」

突然あっと声をあげた祐司に、驚いた顔を向ける。


「どうしたんだ?」

オレの問いかけに、顔をしかめた祐司。

答えを待つ事にして、祐司を見つめた。


「博さん、すみません!」

そう言った祐司は、オレに深々と頭を下げる。

何を謝っているのか、全く分からないオレはその次の言葉を待った。


「今日、博さんが来る前に、あの人が来たんです」

「…あの人って?」

「博さんに、お茶くれた綺麗な人です」

「・・・・」

羽菜がここに来た事と、オレに謝っている事と、何の関係が?


「その人に、今日博さんはいないって言ったんです。

・・・その後に、冗談で、デートかなって言っちゃって‥」

「…?!…このバカ!」

祐司の言葉に、一気に気が高ぶった。

アリもしない冗談を言うなんて、信じられなかった。

冗談に聞こえないだろうが。

お前の口からそんなこと言ったら。
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