大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
「オレと現場監督じゃ雲泥の差だな・・・。

オレに羽菜はもったいない」

その言葉に目を見開く。

そんなこと思うわけがない。私は博さんが好きで、

十分カッコいいと思える素敵な人だから。


「そんなこと言ったら怒りますよ。

私は博さんじゃなきゃ、好きじゃないです・・・

現場監督なんか目じゃないです!」


そう言った瞬間、博さんはクスクスと笑った。

笑われたことで、力が抜ける。

そんな私の頭を博さんはクシャクシャっと撫でた。


「ゴメンゴメン、あんなイケメンがまた羽菜を奪いに来ても、

渡すつもりはないから・・・羽菜を手放すなんて、考えられない」


「…博さん、」


「…羽菜お昼は?」

「エ?…ぁ、お弁当近くの公園で食べようかなって」

「祐司も一緒だけど、ここで食べてけば?」

「いいんですか?」

「いいよ、まだこの辺で仕事するんだろ?」

「はい…じゃあ、食べていこうかな」

また博さんは私の頭を撫でると、祐司君を呼びに行った。
< 70 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop