恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「こっちこっち」


その声に、あたしは恐る恐る視線を下へと移していく。


まさか、今日もアレが見えちゃうとか、ないよね?


嫌な汗が背中に流れて、心臓がドクドクと大きな音をたてる。


そして、ついにソイツと目があった。


レジの中にいる、5センチ程度の男の子。


昨日1レジにいたのとは違う、フワフワした茶色い髪に大きな目をした可愛い男の子だ。


「僕の名前は白堵(ハクト)! よろしくねっ」


彼はそう言い、ニッコリと微笑んだのだ。
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