☲ミラーが笑った◎
放課後、そのポスターの前にひろみのほか、三人の男子生徒が集まった。

「あさっては休日だから、朝から行ってみようよ」
と一人が提案した。

こうして、男子四人が駅前で待ち合わせをして、文化祭を見に行くことに決まった。

 文化祭の日の朝、私服で身を包んだ四人の高校生が、駅前のバス停から若草学園行きのバスに意気ようようと乗り込んだ。

バスはくねくねと曲がったいくつもの坂道を登り、文化祭の飾り門の前で止まった。

四人はバスを降りると、そのまま飾り門の中に入って行った。

飾り門をくぐり抜けた四人は周りを見渡して、こちこちに硬くなってしまった。

校舎の中は、女子小学生から女子大生まで多くの女子学生が出たり入ったりしていたからだ。

こんなに多くの女子学生を目にしたことのなかった彼らは、目を回してしまっていた。

「おい、どうする?」

一人が振り向いて言った。

「あそこにスケジュール表が貼ってあるから、見てみようや」


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