キスまでの距離
教科も情報と公民だし、世話役は大野先生で、英語科の俺は接点があまりなさそうだ。顧問をしている吹奏楽部とも、あまり関係してこないだろう。図書室の仕事がメインだろうから、職員室でたまに話す程度だろうな。

その程度に考えていた。そして、そんな話をした翌日のことだった。

たまたま用事があって寄った図書室で、珍しく大野先生に話しかけられた。仕事以外の話はあまりしない先生だから、時間少しある?という問いかけにビックリした。

「いや、たいした話じゃないし、すぐ終わるんだけど。」
「すみません、ビックリしすぎですね。」
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