ラヴコリーダ
「――おっ…」

「おっ?」

部長が耳元でしゃべる。

テナーボイスと吐息に、躰がビクッと反応してしまう。

「“俺のものになれ、涼香”――もちろん、ジョーダンかバツゲームか何かですよね?」

そう言ったわたしに、
「何でバツゲームで涼香にそんなこと言わなきゃならないんだ?」

耳元で部長が言った。

しゃべるな、しゃべるな、耳元でしゃべるな!

ビクビクと震えているわたしに、
「ジョーダンは4月1日に言う主義だ。

今月は5月だ、当然4月じゃない」

部長が続けて耳元でしゃべった。

だ・か・ら、耳元でしゃべらないでってばー!

躰がビクビクと震えているうえに、心臓はドキドキと早鐘を打っている。
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