にじいろどろっぷす。
「きゃーーーっ、!!」


私を除外した女子が騒ぎ始めたからだ。うるさい、実にうるさい。私に微笑んでくれた、いや私に!との声が聞こえる。男子はというと、あまりいい印象は持てないようだ。分かるよ、その気持ち。たらしだよ、きっとあの人。数秒前の自分、消えろ。何が、ドキッだ!!あれは、違う。トキメキじゃない。トキメキじゃないなら何かって?


 そんなの私だって知りたい!!
 私の胸のときめき返せ!たらしめ!


そんなこんなで、女子の叫びに更にヒートアップした先生が先程よりも大きな声で怒鳴ったのであった。因みに、怒鳴られたのは私達。何で入学早々、怒られてるんだ私達。あれだよね。絶対割り込んできた青葉っていう先輩のせいだよね。微笑んで女子がときめいて、叫ぶから…え?私?私は、うん。あれは、きっと私のそっくりさんであって私ではないよ、そりゃ、少しはドキッとしたけど。ほんの少しだけだけどね!
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