2人のユウト
「で?どうなの?最近は。良い小説書けそう?」
私が取り出したチョコレートを許可も取らずに食べる灯さん。
文句言っても無駄なので、黙っておきます。
「・・・ユキ?」
だって灯さん口喧嘩では絶対勝てそうにないもの。
「おーい、ユキー」
よく話す機関銃みたいな人でね。
黙らないで話し続けるパワーがある。
「ちょっとユキ。聞いているの?」
「え?」
「あー聞いてない。
最近どうなの?良い小説書けそう?」
「どうですかねー・・・」
「次回作も考えておきなさい。
読者はあなたの作品を楽しみにしているんだからね」
「はい」
期待に応えられるように頑張らないと。