君との距離、2歩分。



オレは唇の傷を手で拭う。


「あっそ。オレが大人しく渡すとでも思ってんの?」

「そんな甘い考えな訳ねーだろ。」




…悪いけど小夏への気持ちは簡単に譲れる程、中途半端なもんじゃない。



今まで姉弟みたいに過ごしてきたけど、もう無理。



弟とか


近所の中学生とか


幼なじみって存在じゃ



オレが我慢出来ない。


今の状況から抜け出したい。


『好きだ』って伝えたい。





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