君との距離、2歩分。



インターホンを押す指が震える。



…小夏に会うだけなのに、何緊張してんだろ。


平常心!平常心!!




「…はーい…」



――ガチャッ



開いたドアの隙間から覗く小夏の顔。



しばらく目が泳いで、動揺を隠せてない。



―…やっぱ来ない方がよかったかな?


本当はオレに会いたくなかったんじゃねぇの?




悪い考えがオレの脳裡をよぎる。


そのせいか、ふたりの間には重い空気が漂っていた。





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