私が恋した男〜海男と都会男~
「婆ちゃんが元気そうで良かった。俺たち仕事中だから、もう行くから」
「そうなの?上がっていけばいいじゃない?海斗もそのうち帰ってくるわよ」
「いい。九条、行くぞ」
「はい、ヒデ子婆ちゃんまた来ますね」
私たちは慌ただしくおいとまし、佐々原家を後にした。
「もう一つだけ行きたい場所あるから、タクシーを掴まえるぞ」
大きな通りに出ると姫川編集長は手を上げて、通りを走るタクシーが私たちの前に停車した。
「先に乗れ」
「はい」
後部座席のドアが開き、私が先に後部座席の奥に座り、続いて姫川編集長が入って座ると、ドアが閉まった。
「〇灯台までお願いします」
「かしこまりました」
姫川編集長が行き先を告げるとタクシーが走り出し、その灯台へ向かう途中に見える景色もまた綺麗で、仕事じゃなくてもプライベートで来たいな。
やがてタクシーが灯台の近くに停まり、姫川編集長がお会計を済ませてタクシーから降りると、この灯台、どこかで見たような気がする。
えっと、どこだったっけ?確か―…、あっ、姫川編集長の机の上にあった写真立ての中に入っていた写真と同じ灯台!!
「俺の机の上にあった写真を見ただろ?ここがそうだ」
「ここが…」
どおりで見たことがあると思ったし、どうして私をここに連れてきたんだろう?
「そうなの?上がっていけばいいじゃない?海斗もそのうち帰ってくるわよ」
「いい。九条、行くぞ」
「はい、ヒデ子婆ちゃんまた来ますね」
私たちは慌ただしくおいとまし、佐々原家を後にした。
「もう一つだけ行きたい場所あるから、タクシーを掴まえるぞ」
大きな通りに出ると姫川編集長は手を上げて、通りを走るタクシーが私たちの前に停車した。
「先に乗れ」
「はい」
後部座席のドアが開き、私が先に後部座席の奥に座り、続いて姫川編集長が入って座ると、ドアが閉まった。
「〇灯台までお願いします」
「かしこまりました」
姫川編集長が行き先を告げるとタクシーが走り出し、その灯台へ向かう途中に見える景色もまた綺麗で、仕事じゃなくてもプライベートで来たいな。
やがてタクシーが灯台の近くに停まり、姫川編集長がお会計を済ませてタクシーから降りると、この灯台、どこかで見たような気がする。
えっと、どこだったっけ?確か―…、あっ、姫川編集長の机の上にあった写真立ての中に入っていた写真と同じ灯台!!
「俺の机の上にあった写真を見ただろ?ここがそうだ」
「ここが…」
どおりで見たことがあると思ったし、どうして私をここに連れてきたんだろう?