あなたが作るおいしいごはん【完】
…寛子さんが父に直談判!?
全く聞かされていなかった
寝耳に水の話に私は目を見開いた。
恭君もかなり驚いていた。
「…父は何と言ったんですか?」
恐る恐る聞いてみると
『…当然驚かれていたわ。
でもやっぱり
“日頃からお世話になっていながら
申し訳ないが、約束は出来ない。”
と拒否されてしまったわ。
夫からも叱られて
なくなく一家で九州へ行ったけど
やっぱり馴染めなくて
我慢してきたけど限界で…。
病んだ事で
ようやく帰らせて貰えた頃には
萌絵ちゃんには既に
お付き合いしている人がいると
人づてで聞いたわ。
ショックだったけど諦めきれなくて
色んな方から何度も情報を聞いて
萌絵ちゃんが今は
有名な料理教室のあるビルに
出入りしていると聞いて
恭平も料理を習いたがっているし
そのビルに出入りすれば
恭平が萌絵ちゃんに近づける
いい機会になるから
これで、結婚してくれれば
私の願いが叶うから
その料理教室に行くように
私が恭平を説得させたのよ。
…だけど、もう既に遅かったのね。』
その言葉を聞いた瞬間
私は思わず立ち上がった。