君といる幸せ



「…柚姫は今まで辛いことにも耐えてきたんだ。泣いてもいいんだぞ?」

「律先輩…」

「俺がいるから。どんな時でも、俺が柚姫の味方になってやるから、もう我慢なんてしなくていい」

「律先輩、そんなこと言ったら、私…頼っちゃいますよ?いいんですか?」

「あぁ。みんなが敵になろうが、俺は柚姫の味方だ。頼ってくれていい」








律の言葉を聞いた柚姫は涙が止まらず、そのまま律の腕の中で泣き続けた。




どのくらい経ったのだろうか。
律は何も言わずに、柚姫が落ち着くまでぎゅっと抱きしめていたのであった。
落ち着きを取り戻した柚姫が、律の腕の中でモゾモゾと動き始めた。









「律先輩…ありがとうございました。もう大丈夫です」

「そうか?」

「はい」








柚姫の表情はさっきと打って変わり、笑顔が見られた。
律は柚姫に向かって微笑むと、腕の力を抜いた。




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