LOVEFATE~理由~
「ホストクラブ初めてなんだ。
えっと、名前訊いていい?」
「まりえ、です」
「まりえちゃんねぇ。
可愛い名前でまりえちゃんによく似合ってる」
「そう?
けど、まりえはAV女優としての芸名だけど」
そう言ったけど
今の私は日常もまりえだから、
特にそのきたまりえの名が芸名だとは思わなくなって来ている
最近、本名を呼ばれるのは、
定期的に性病の検査で訪れている産婦人科でくらい
「へぇ、AV女優さんなんだ。
今度、まりえちゃんの作品観てみるよ。
まりえちゃん、
けっこう俺のタイプだから」
整った顔で笑い掛けて来るけど、
それが営業なのだと見え透いている
そっと、手を握られた
「ありがとう。
私、けっこうエロい体してるから、
ナツキに喜んで貰えると思うよ」
そんな営業に惑わされない、
と挑発的に笑い返すと、
ナツキは何かを察したように笑っていた
「それより、何飲む?」
握っていた私の手を、
握る時と同じくらい自然に離した
「飲みやすいカクテルがいいな」