LOVEFATE~理由~

「――その子が生まれたら、また連絡して。

もう私に構わないでって言ったけど、前言撤回。
蘭子ちゃんと亮ちゃんの子供で、私の姪か甥だから、
生まれたら会いたいな」




「当たり前じゃない!

英梨に、すっごい子守りさせてやるんだから」


蘭子ちゃんがそう言って泣くから、

私も涙が溢れ出して来る




「それ、困るよ。
とりあえず、今日はもう帰る」



「英梨…」


呼ばれた声が聞こえていたけど、
そのまま私は外に出た




閉まりそうな玄関のドアの隙間から、

蘭子ちゃんの泣く声が聞こえて来る




亮ちゃんでも、

ここ迄蘭子ちゃんを泣かした事ないだろうな、きっと


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