LOVEFATE~理由~
「――私、家は出るから。
そして、今住んでる場所もお母さん達に教える気ない」
「英梨?
まさか変な男に引っ掛かったとかじゃないでしょうね?!
」
そのお母さんの言葉に、お父さんも必死な顔になっていて
私の仕事の事を話したら、
二人はどんな顔をするのだろうか?
けど、言わないわけにはいかない
「――男は、いない」
そう言うと、目の前の二人が安堵したのが分かった
その顔を見ると、言葉を続ける事が苦しいけど
「私AV女優になったの」
「AV女優って…」
母親は二の句を繋げないようで、
父親は言葉が出ないみたい
「今日、撮影して来た。
その映像がDVDになって売り出されるのは、
まだ先だけど」
「AVって、お前はなんて馬鹿な事を!!」
そう怒鳴るお父さんの顔は、
見ていて胸が痛くなるくらいに悲痛に見えた
お母さんは、泣き崩れていた
私がそんな仕事を始めた事を、
二人共嘘だと全く疑わない所を見ると
具体的にAVじゃなくても、
私が風俗嬢になっていたり、変な男に囲われていたりと
この半月間、それなりに考えていたのかもしれない