LOVEFATE~理由~



今日の撮影現場は、
ハウススタジオ



それは何度か過去に撮影で来た事のある家で、

そう言う知っている場所だとわりとリラックスして仕事が出来る





今日も、すっかりと顔馴染みになった撮影スタッフの人達に挨拶をすると、

シャワーを浴びる



そして、今日の衣装であるセーラー制服に着替え、
メイクをして貰った





「社長、私が女子高生役って、そろそろキツくないですか?」


私はもう22歳




「そうか?
大丈夫だろ?」


そう言った社長の笑っている顔を見ていると、

本当に大丈夫だと思っていない事なんか安易に分かる




今から撮影に使うその部屋の隅に立ち、

私は成瀬社長と一緒に撮影が始まるその時を待っている




今日も、私のマネージャーとして来たのは、成瀬社長




この人は、私にこの仕事を辞めて欲しいのか辞めて欲しくないのか、

よく分からない



私と成瀬社長は、
仕事でしか一切会う事はない関係だから、

最近は頻繁にこうやって仕事を一緒にしているのだと思う




彼なりに、私の事を気に掛けてくれているのだろう




私が今、複雑だから




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