ホントの心を。
でも認めたくなかった。

だって全然違うんだもん。

頭良くて細い伊丹さん。

それに比べてウチは頭悪くて、何もない。

かと言って森くんに聞く勇気があるわけもなく、黙り込んだ。

「知らなかった...」

せっかく掴んだ幸せを壊したくなかったから。

わざわざ自分で壊したくなんてないよ....。

なら、全部、全部知らなかった事にしておこう。

それがいい。

あれから数日。

英語のコミュニケーションとかで2回くらい話した。

しかも、2回目は、わざわざ真っ先にウチのところへきて、英語の質問をしてくれて。

その時はちょっぴり嬉しかった。

....その、時は。

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