桜が咲く頃~初戀~
『バァちゃん。パーマかけて可愛くなったなぁ』

やっとおばぁちゃんの髪型を褒めて上げられると香奈はホットしてそう言うとおばぁちゃんは満更でも無さそうにニコニコしなが


『そうやぉ〜香奈に似て別嬪さんや』


と言って空を見上げてワハハと笑った。その声はとても透き通っていて可愛い声だと香奈は思った。バスが来るまで後12分もある。香奈と彩未は静かに黙って新しいスマホを触りおばぁちゃんも負けずにガラケーをバッグから出すと触りながら少し考えて何処かに電話をかけていた。

香奈はその時に大阪で遊んでいたSNSのアカウントを全てアインストールした。もうあの日見たいに戻るのは本当に怖いと思ったからだ。アインストールする瞬間は淋しいと感じたけれど全てを終わらせてしまった後は何だか気持ちがスッキリしていたのも事実ではあった。


やっとバスが来て乗り込むと一気に疲れが出たのか?3人はバスのガタガタ揺れる動きに任せながら夢に落ちて行った。

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