変わりゆく華たち 第一幕 散ル華
「…っ、いい加減離せ!」
思い切り腕を振り払うと、掴まれていた手を離させることができた。
着物の袖を捲ると手首には薄く手形がついていた。
これだと暫くは残りそうだな。
「神崎くん、少し聞きたいことがあるんだが、いいかな?」
「なんですか?」
ここでまた帰ろうとすれば、同じことを繰り返すだけだから、大人しく近藤さんの話を聞くことにした。
「君は、佐幕も倒幕も興味もないと言ったがそれはどういうことかい?」
出入口近くに腰を下ろす。
興味がないのは俺が人間ではないから。
なんて、そんなことは言えるわけがない。
言ったところで頭の心配をされるだけだ。
「興味がないわけねぇだろう。テメェは昨日どれだけの長州藩士を殺したんだ。何十人いた藩士をテメエの手で殺したんだろ。」
「しかも僕が見たところ、確実に致命所を狙っていた。もちろん全員ね」
良く観てるじゃないか。
だからといって俺が佐幕派だと思うか?
「長州藩士を殺していたのは理由があるからだ。倒幕派だからとかそんな理由ではない。あんたらみたく好きで殺しにかかってるわけでない。一緒にする…っ!?」
「おい、それはどう意味だ」