Crescent


電話が掛かってきてパンの話しをしてた時はこんな気持ちには、ならなかったのに……。


今だって澤野さんは別に間違ったことなんて言ってない。



自分のお店の従業員の具合が悪ければ心配するのは当たり前なのに。


澤野さんが真下さんて人の事を気遣うように話す度に私は疎外感を感じてしまって距離を感じてしまった。



《琴音ちゃん聞いてる?》


《あっ……はい聞いてます》


《今日来てくれた友達にもよろしく言っといてね》


《はい言っておきます》


《そろそろ切るよ。
おやすみ》


《おやすみなさい》


はぁ……。
結局、私と澤野さんは友達だって云っても……ただ一緒に三日月を眺めただけなんだよね。

その事が無かったら私と澤野さんの共通するものなんて……無いような気がする。


澤野さんに必要だって思われてる真下さんが羨ましい。



ん?
これじゃあ、私がなんか真下さんに嫉妬しているみたい。



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