初めての恋に溺れる人魚～my first love～

「私の携帯……！」


「まぁ、ちょっと位良いじゃん。それよりさ、何人か秀英のコは知ってるんだけど、君みたいなカワイイコがいるとは知らなかったなぁ」


「……」


「ケー番、交換決定」


そうニッコリと笑って、私の携帯を操作しようと、


「暗証番号教えて？俺の番号に架けるからさ」


と聞いてくる。と、次の瞬間、


「人の女に勝手に手ェ出してんじゃねーよ」


月島先輩が男の後ろに立っていて、男の人の手から私の携帯を取り上げた。


「あ？」


さっきまで笑っていた彼は不機嫌な声を出す。

不味い展開だってニブイ私でも分かる。不穏な空気が店内に流れてる。