図書室の白川さんー星ヶ丘高校絵巻ー
俺の日常 俺の全部
放課後

「部活、たりーよなあ。」と

秀真とぐずぐずしていたら

気がつくと教室から、

誰もいなくなっていた。


開け放した窓から

野球部と思われる元気な掛け声や

カキイィィンという金属音が

ぬるい風と一緒に入ってくる。



「あちーなあ。」



オレはシャツの袖を捲りあげて

机に座り、外を眺める。


高校三年といえども

まだ一学期だ。


まわりは、受験受験と騒がしくなって

きたけど、正直まだピンとこない。



大学か専門学校か

まだ決めかけているという呑気さだ。



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