自由奔放な恋愛達
でも、その日ピアスをつけて仕事に行ったあたしは片方失くしてしまったのだ。
「愛ちんはバカだねぇ。もう何もあげないよ?」
「それはいいけど、片方ないのが悲しい...」
へたり込んで動かないあたしに秋ちゃんはよしよししてくれて、
「今度は結婚指輪買ってあげるから。それなら失くさないでしょ??
もう元気だしな。愛ちんがいつまでも元気ないと俺も悲しくなってしまうよ??」
「うん...でも...」
「でもじゃないよ??俺が言った事は絶対。だからもう悲しまない事」
「はーい」
「じゃあ、俺お腹空いたからご飯食べたい」
「お前はご飯食べたかっただけなのか??」笑
あたしは急いでご飯の支度をする。
秋ちゃんは野菜をあまり摂らない。
だからなるべく野菜を多く取り入れるように、多く使う。
味噌汁にも、お浸しにも、煮物にも炒め物にも種類多く使う。
「愛ちんのご飯は美味しいね。俺、毎日楽しみ」
「それはよかった。野菜もたくさん食べてくだされ」笑
あたしはもう片方のピアスをもらった箱に閉まっておく事にした。
もうなくならないように。