自由奔放な恋愛達
2006年1月


目の前に翔ちゃんがいる。

「話って何?」

「彼女と別れた。だから戻ってきて欲しい」

「遅いよ、もう。あたしはもう新しい生活を始めた。
あたしは翔ちゃんなんかいなくても、もう大丈夫。
だから翔ちゃんとは、離婚する」

「でも愛はずっと俺の物だよ」



こいつの頭はどうかしてるのだろうか。



「は?何い


言い終わらないうちに押し倒され、手を縛られていた。


「離してよ!!もう翔ちゃんなんか好きじゃないんだって!!」


足で攻撃しても全然意味なんかなくて。



叫んでも今は翔ちゃんしかいないから誰も来てくれない。
こんなんなら実家にきてもらえばよかった。


これがあたしの愛した男なの?
何回も何回も愛し合った男のはずなのに、今は怖いとさえ思えてしまう。


終わったあと翔ちゃんは


「これからも呼んだらこい。やらせろ」


と言った。


実家に帰るなり急いでお風呂に入った。
洗っても洗っても綺麗になった気がしなかった。
ふやけて指から血が滲んできていた。


アタシハヨゴレテシマッタ...


尋常じゃないあたしの様子に母は気づき何事か聞いてきた。
母は一緒になって泣いてくれた。



女はいつだって弱い。



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