ガーデンテラス703号


目の前に並ぶ料理を用意したのがホタルだと思うとさっきのことが思い出されてムカつく。


「おいしいでしょ?」

眉を寄せながらパスタを噛み締めていると、シホが私に笑いかけてくる。


「うん」

ホタルが作った料理は文句なく美味しい。

悔しいけど、それを認めて頷くしかなかった。


「ホタル、仕事柄料理とコーヒー淹れるのだけはうまいからねー。それは一緒に住んでるうえでの利点かも」

からりと笑うシホは、少しアルコールが回ってるのもあってなんだか嬉しそうだ。


「シホとホタルって、幼なじみなんだよね?」

「そうそう。幼稚園のときからの腐れ縁。高校までずーっと一緒だったの」

「それで大人になっても同居してるって、なかなかすごいよね?」


私がここに引っ越してくる前は、ホタルのお姉さんと三人でルームシェアしてたみたいだけど……

普通に、ただの幼なじみなのだろうか。

嬉しそうにホタルの料理を食べているシホを見て、私はふと疑問に思った。



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