memory
「ごめん、お待たせしちゃって。」
「ううん、全然待ってないよ。それより大丈夫?なんかごめんな。無理に誘っちゃって。」
「うん・・・少し、怖いかも。まあ、たぶん大丈夫。でも・・・。」
彼女はそういうと言いにくそうに俯いた。
「手、繋いでもいいかな。」
彼女は顏を少し赤くしていた。
ダメと言うわけにもいかず、俺は右手を差し出した。
そうやって手を繋ぎながら遊園地に入る。
高まる鼓動を抑えながら。
これって傍からみたら恋人同士に見えないか。
少し手汗をかきそうになって、ヤバい。