風の声が聞こえる
…ところが…



『朝メシは、ご飯って決まってるだろうが!』



ほんのささいなことだった。ご飯党の綾也のために、いつも朝からご飯を炊いていたが、その日に限って炊飯器の調子が悪く、用意ができなかった。



『ご…ごめんなさい…炊飯器が…』



『炊飯器がなんだ?オマエが悪いんじゃねぇか』


朝からおもいっきり殴られた。殴られたことなんて、生まれて初めてだった。



それから、彼のDVが始まった。



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