音色
近くにいる人の中には、奏があのポスターの人だと気付いている人もいるようだ。

「あっ…テレビで見たよ。すごいね、奏」

「俺も、琴音が考えたスイーツ食べたもん」

奏を目の前にすると、うまく言葉が出てこない。

「あの公園、行かない?」

奏がそう言うからあたしは頷いて、奏の後をついて行った。

「やっぱ、ここいいね」

奏は噴水の近くのベンチに腰を下ろした。
あたしも少し隙間を開けて同じように座った。
< 50 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop