妄想女子、恋をする。


「それにしても、不気味だなあ……」


こういうところだと、お得意の妄想もしにくいんだよね……。



うーーーん、でもこういうシーンだったら……。




『あれ、和泉さん、まだ帰ってなかったの?』


目の前にいるのは、そう、学校のイケメン王子様。

わたしに、それはそれは華麗に優しく微笑んでくれて、思わず頬を染める。


『う、うん……。ちょっと、先生に呼ばれて』

『そっか、お疲れ。……もう結構暗いし、危ないから送ってくよ』

『えっ……でも悪いよ』


慌てて言えば、王子はわたしに目線を合わせて、


『そんなことないよ。こんなに可愛いんだから……僕が不安なんだ。送らせて?」



とろけるような笑みをわたしに向けてくれる------。
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