㈱恋人屋 ONCE!
ファイル08・私の幼馴染・白井郁馬
「…何でこうなるの?」
「俺が聞きてーよ、それ。」
「選んだのはそっちでしょ?」
「誰もこんなつもりじゃなかったんだからな?」
「…も~。」
私の目の前には、顔があった。私もよく知る人物の顔だ。…でも、菜月くんじゃない。菜月くんとだったら、数秒前にキスしていたわけがない。こんなことができたのは、今私の目の前にいるのが…私の幼馴染・白井郁馬(シライ・イクマ)だからだ。
…と、こんなことをいきなり話しても何のことだかさっぱり、という方がほとんどだと思うので、時間を巻き戻す。
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