小学生と隣の狼さん

平凡な毎日


「刹那ぁーーー!!」
隣の夏花の部屋から、夏花が覗いている。
俺は、あーはいはいなどとテキトーに返事をし、窓の鍵を開ける。
そう。今日は、火曜日だ。
コレは、火曜日と木曜日の俺の日課だ。

そして、夏花は、ベランダとベランダをよじ登り、俺のもとへと来る。
昔は、夏花が一回ベランダから下に落ちそうになり、俺はパニックだった。
だが、今は、スイスイと慣れた手つきで
登る。
成長ってすごいもんだなぁ…と感心しながら、夏花を待つ。

そして、俺のベランダについた。
夏花は、無言で俺の部屋へと入り込む。
まったく、デリカシーのないヤツだ。
俺も、それに続き部屋に入る。

そして、適当に雑誌を読む。
夏花は…というと、俺の部屋を物色している。
フッ。変なものがないか、探してんだな。ハッハッハ。俺の部屋には、やましいものなんて無いんだよ。

夏花は、ハァとため息をつき、
「高一にもなって、やましいものが一つも無いなんて……

そうとう溜まってるでしょ笑」

な、な、なんだとぉ……⁈
その口は、ちょっとは優しくならないのか…!?
俺は、小学生に対して喧嘩するのもなんなので、黙った。

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