あたしに明日は来るのでしょうか。



タッタッタと、陽架里の足音が遠ざかって行く音が耳に入った。


その音で、陽架里は亜真菜の元に行ったということが理解出来る。



グラリ、と目の前の視界が歪む。



...今のあたしは......陽架里にとって、どんな存在...?



「おはよ、亜真菜」


「うん。ねぇ、陽架里さぁ──」



陽架里と亜真菜の間に、いつの間にかあたしには見えない絆が出来ているんだと、さっきの陽架里の行動で思い知らされる。



...こんなのもう、辛い。



ジワジワと、更に込み上げてくる熱いもの。


気を抜いたら、今にも雫が落ちてしまいそうになる。



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