あたしに明日は来るのでしょうか。




「やばい......俺、嬉しすぎてやばいかも」


「ふはっ。何それ」



滅多に見ない、照れ臭そうに笑う榊。



そんな一面もキュンとしてしまう。



「俺、多分お前のこと離さねぇかもしんねぇ」


そう言ってあたしを抱きしめてきた榊に、目を見開く。



「......嫌だな、それは」



「お前なぁ......少しは嬉しそうにしろよ」


「ははっ、嘘うそ。嬉しいよ」



笑いながらそう言って、榊の背中に手を
回す。




「笑いながら言うなよ。冗談に聞こえる」


「榊、あたしはウレシイヨ」



「おまっ、棒読みやめろっ‼︎」



「えー榊が冗談に聞こえるって言ったんじゃーん」


ケラケラ笑いながら、榊の背中を叩く。


まぁ、2回目はふざけて言ったけど。



「......やっぱお前嫌い」



「え、やだやだ。冗談止めて」



泣いちゃう。



「......嫌いなわけねぇだろ」




そう言って強く抱きしめてきた榊に、あたしもぎゅっと抱きしめ返した。








END


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