空の窓から

空からの眺め

明るい陽射しの中、空から下を見下ろしてみる。

白い校舎の中では、数多くの生徒が授業を受け、先生は教壇に立っている。


窓の向こう、校舎を上から眺めることの出来る場所は、静寂に包まれていた。

周囲には息遣いをする者はなく、風が空気を運んでくる。


穏やかな風の日もあれば、激しく吹きつける日もある。

暖かい日、肌寒い日、凍てつくような寒さの日。


空は、自然の中の、一部である。


そんな空から、毎日、校舎の中を覘く者がいた。

風に乗り、校舎の中をひとしきり見渡す。


気になる者の顔を見た後、彼は、また風に乗り、去っていく。


「また明日」


そう呟いて、去っていった。
< 8 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop