JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「裕美子、ジョーさんのどこが好きなの?」

私は、裕美子と自分自身を重ねていた。
私は、倉坂さんのどこが好きなんだろう。

「憧れ・・・・・・なのかもしれません。カリスマ的な存在で、仕事もできて頼りになる。恋とは違うのかもしれないって思ったりもします」

伏し目がちになる裕美子は、そう言って立ち上がった。

「さ、準備してくださいよ!夜のデートなんですから、頑張ってくださいよ」

裕美子が私の髪を結ってくれた。
セミロングの髪が器用に上の方へと集まっていく。

「派遣の女達に絶対負けないでくださいよ!みんなが今夜狙ってると思うんです」

「そう、かな」

「そうですよ!社員旅行の夜に告白とか、ありがちでしょ?」

裕美子は、もうジョーさんへの告白をあきらめたような何かを悟ったような口調だった。

真佐とジョーさんの関係、どうなんだろう。


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