JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
少しひんやりした夜風が気持ち良い。
ゆめちゃんと何があったの?
ゆめちゃんと何を話したの?
気になるけど、聞けない。
もう、怖く聞けないよ。
傷付いた倉坂さんは、ちょっとのことで心を閉ざしてしまうんだもん。
「何か、言いたいことあんじゃねーの?」
私の心を見透かすように倉坂さんはそう言った。
駐車場を抜けると、静かな小川が流れる庭園があった。
えんじ色のベンチ。
「あの・・・・・・話したいことがいろいろありすぎて」
ベンチに腰掛ける。
「じゃあ、まず、キスする?」
倉坂さんは、ベンチに座りながら片手を私の首の後ろへ回した。
また豹変してしまったのかと怯えている私に、倉坂さんが言った。
「仲直りのキスだよ。何、びびってんだよ」
黄色いライトが小川を照らしていた。
私達は誰からも見えない。
ゆっくりと近付く唇と唇。
重なる唇。
温かい。
自然に溢れる涙は止めることができなかった。
「ごめん」
倉坂さんはそう言って、私の涙を指で拭った。