沢山の気持ちを君に伝えます!!
目を輝かせる麗夏さん。
「え?…っちょ!?」
俺が返事もしていないのに捲られた!
おい!
絶対麗夏さんって…!
「腹筋フェチなの!」
だよな!
俺の腹筋を見て、嬉しそうに眺めている麗夏さん。
…独特な人だな。
「…程よくついてるね!今までの中で一番あたし好みなんだけど!」
「…あ、そうですか」
棒読みの俺。
俺の腹筋から、急に俺の顔を見る麗夏さん。
上目使いで見つめられる。
好きでもないのに、ドキリと跳ねる心臓。
「…あたしも腹筋割ろうかな?」
「…はい?」
なんて言った?
この人、なんて言ったんだ!?
腹筋割ろうかなぁ?
「…女の子は割らなくても…」
女の子が腹筋割れてたら、男の見せ場がないでしょうが!
「…うーん?じゃあ、勇馬君が見せてくれるの?」
「ん?なんて?」
聞こえない振りをして、満面の笑みを浮かべる。
「…だから、腹筋見せてくれるんでしょう?」
「…もう観たじゃないですか」
俺は呆れた様に言うと、麗夏さんはため息。
「たかが観たくらいじゃなんも萌えもないでしょ?」
「え?」
も、萌え?
いや、勘違いだと言ってくれ…。
燃えるんだろ?
何が燃えるんだ?
やっぱり…萌えるってコッチか?
「…わかってる?萌えないの!来週、楽しみにしてるわね♬」
麗夏さんは、清々しい笑顔を魅せて…。
部屋を後にした。