先生、甘い診察してください
「も、もう…無理っ!!」
「え……」
急に智也さんが、私からプイっと顔を逸らした。
何気にショックを受けた。
私の顔…見たくないって事……?
「智也さん…ごめんなさい…変な顔、しちゃったみたいで……」
ショボン、と心が沈んだ。
「ちっ…違うよ!!そうじゃなくて……」
「そうじゃなくて……?」
ようやく私の方を見た智也さんと視線がぶつかった。
「あやちゃんの表情が色っぽ過ぎて……理性が、飛びそうっ……」
「えっ……」
あ……顔、真っ赤……。
私はそっと、智也さんの胸に手を当てた。
「ドキドキしてますね……」
「するに決まってるよ…。こんな可愛い顔見せられて、ドキドキしないわけないもん…」
とろけて、体温がカァッとどんどん上昇していくのを感じた。