犬との童話な毎日

その後も、黒曜ととりとめのない会話をぽつぽつしながら何十枚とプリントを纏めて。
床用の雑巾かもしれないな、と思いながらも薄ら汚れている布巾で先生の机を拭いて。

でもそんな時に限って、だよね。
本当、悪い事は出来ないわ。

「……おいおい、マジか。……除菌シートあるから良く拭き直せ」

がらがらと音を立てて戸を開けた先生に、嫌な顔をされたところを見ると。
やっぱり雑巾だったらしい。

机を拭こうだなんて、優等生みたいな考え起こすんじゃなかったな。

先生からスマホを両手で受け取った時には、もう五時を過ぎていた。

「おー、ありがとな。先生、掃除嫌いでさ」
< 229 / 311 >

この作品をシェア

pagetop