犬との童話な毎日
また頼むな、と先生。
「さよーならぁ」
それに聞こえなかった振りをして、触れないのはわざとだ。
自分のスペースは自分で掃除するべきじゃない?
ってかこの先生って生徒が何かやらかすとペナルティーとして準備室の掃除をさせたり、自分の仕事を手伝わせるんだよね。
まあ、反省文書かされるよりはいいんだけどさ。
先生に頭を下げている黒曜を振り返って帰ろ、と促す。
あ、こいつでも他人に頭を下げたりするんだ、と失礼なことを考えたのは黒曜には内緒。、
入口の戸を開けてくれてる黒曜の側をすり抜けるあたしに、そういえば、と追いかけて来る声。
黒曜がちらり、と先生に目線を流すのを、何気に見上げてしまう。